"Come on a my house" の意味

映画や歌のタイトルに使われる「Come on a my house」という表現は一体どういう意味なのでしょうか?

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意味

"Come on a my house" は「(異性を誘う意味で)私の家においで」という意味だと思われます。

発音

"Come on a my house" は「カモナ・マイハウス」と発音します。

"come(カム)" と "on(オン)" が連続すると「カモン」と発音しますが、"Come on a my house" では "on" の後ろに "a" が来ているので、"on" は "come" ではなく "a(ア)" と発音的に結合して "ona(オナ)" と発音されます。

そして、「カム+オナ」が連続で発音されるので「カムオナ → カモナ」となります。

解説

"a"

"on a my house" という表現において、"a" は不定冠詞ではあり得ません。 "my" と冠詞を1つの単語の前に同時に使えないからです。

結論から言えば、"Come on a my house" の "a" は "Come on to my house" の前置詞 "to" が訛った表現だと思われます。

辞書には "to" が訛って "a" と発音されるという記述はありませんが、英語の方言や口語では "to" が "a" と発音されます。

"to" が "a" になる例①

米国南部を舞台とする "That old ace in the hole" という小説に次のような文が出てきます:
"He's one a the well-offest men in Woolybucket County, now, him, that used a work at the carbon-black plant."
(奴も以前は工場で働いていたってのに、今じゃウリーバケット郡の金持ちの一人だ)

"used a work" の "a" が "to" であることに疑問の余地はありません。 "used to~" が「以前は~していた」という慣用表現だからです。

"one a the well-offest men" の "a" も前置詞ですが、こちらは "of" が訛ったものです。 参考までに、"well-offest" は "well-off" の最上級です。 正統的な英語では "most well-off" あるいは "best-off" となりますが、それが "well-offest" となるのも方言ということなのでしょう。

"to" が "a" になる例②

以下はインターネット上で見つけた用例です。

"went to(~へ行った)" → "went a":
"I went a the local cinema to see a film."
(映画を観に地元の映画館に行った)

次の2つの例では、"a" に変化した "to" が手前の語とくっついています。

"went to" → "wenta":
"In New Yawk, man I went everywhere. I went ta Harlem. I wenta Brooklyn."
(ニューヨークのあらゆる場所へ行ったよ。 ハーレムにも行ったし、ブルックリンにも行った)
"want to(~したい)" → "wanta":
"I wanta sing."
(歌いたい)

"come on"

"come on" ≠ 「おいで」

"Come on a my house" が "Come on to my house" だとして、その意味は「ウチにおいで」という意味なのかなと思ってしまいますが、"come on" という熟語を辞書で調べると、「おいで」という意味は実は記載されていません。

"come on" は「急げ」や「かかって来いよ」という意味で使われることもあり、こうした意味を「おいで」と混同してしまいがちですが、「急げ」にしても「かかって来いよ」にしても家などの場所に誰かを誘うときの表現でないのは明らかです。

また、単に「ウチにおいで」と言いたい場合には、"Come to my house." あるいは "Come over to my house." という表現が使われます。

性的な意味で使われる "come on"

"come on" には「異性にアプローチする(仲良くなろうとして話しかけたりする)」とか「異性に迫る」という意味もあります。 そして、この意味で使われる "come on" はアプローチの対象を指定するための前置詞として "to" を伴います。
"She reported her boss for coming on to her."
(彼女は上司に性的に迫られたことを〔雇い主に〕報告した)

ただし、"Come on a (to) my house" を「私の家に性的にアプローチして」と捉えたのでは意味がわかりませんから、"Come on a my house" は "Come to my house(わたしの家にいらっしゃい)" と "Come on to me(わたしに性的に迫ってちょうだい)" という二重の意味を持つ表現ではないかと思います。

Rosemary Clooney が歌う「Come On-A My House」

Hey! Say! JUMP が歌う「Come On A My House」という曲の元ネタであると思われる Rosemary Clooney(1928~2002年、米国の女性歌手)の「Come On-A My House」も「性的に迫ってちょうだい」という意味合いを匂わせる歌詞となっています。

Rosemary Clooney の「Come On-A My House」の歌詞では、最初のほうは「うちへいらっしゃいよ。キャンディーをあげるわ」とか「アプリコットはいかがかしら?」などと子供っぽいのですが、最後のほうでは「(わたしを)全部あげるわ」という感じのアダルトな内容です。