「ダイハード」の意味

「ダイハード」という映画がありますが、この「ダイハード」とは一体どういう意味なのでしょうか?

「ダイハード」は "die-hard"

「ダイハード」は "die-hard" という英語をカタカナで表記した言葉です。 "diehard" や "die hard" と表記されることもあります。

"die-hard" の意味

"die-hard" や "diehard" は、「時代の流れに逆らう頑固者」や「しぶとい人」といった感じの意味を持つ名詞です。 また、「頑固な~」や「しぶとい~」という意味の形容詞としても使われます。

辞書の定義

英語の辞書には "die-hard"(名詞)の意味が次のように説明されています:

  1. 社会の意識が変わりどうしようもなく時代遅れになった主義主張や姿勢をいつまでも頑(かたく)なに支持し続ける人。
  2. 状況の変化により維持できなくなった状態(地位など)にしがみつく人
  3. 変化に抗(あらが)う人
  4. 絶望的な状況でも最後まで頑張りぬく人
  5. スポーツチームやタレントなどの忠実な(世間的な評価に左右されない)ファン

例文

"die-hard" が名詞として使われている例

As I walked up to the studio today – I was astonished to see the smokers standing in the rain puffing away. Those die hards were braving the elements to get that nicotine fix.
今日スタジオに着いてみて、(屋内が禁煙なので屋外で)雨が降るなかタバコを吸っている喫煙者たちを見かけて驚いた。 このダイハードたち(禁煙の流れに逆らにタバコを吸い続ける人)はニコチン補給のために雨を我慢していたのだ。
# "die-hard" が可算名詞であることがわかります。 単数なら "a die-hard" で、複数なら "die-hards"。
Some golfers don’t mind playing in the cold, or even in a slight drizzle, and others are out there when the temperature gets above, say, 45 degrees. But even those "die-hards" tend to draw the line when it starts snowing.
ゴルファーの中にはゴルフのためなら寒さ暑さや小雨ぐらいなら我慢するという人もいる。 しかし、そういう「ダイハード」であっても雪が降り始めればゴルフはしない傾向にある。
# この「ダイハード」は「ゴルフをプレーするためなら多少の苦境はものともしないという人たち」という意味で使われています。 しかし、この文は "die-hard" の用例としては不適切かもしれません。 雪が降ってもゴルフをするという人をこそ「ダイハード」呼ばわりするべきでしょう。

"die-hard" が形容詞として使われている例

For the past decade, the Canadian Forces have been half a world away in Afghanistan, protecting students from die-hard fanatics who have nothing but contempt for democratically elected governments...
過去10年間にわたりカナダ空軍は遠いアフガニスタンの地において、民主的に選出された政府に軽蔑の念しか抱かない頑迷な狂信者から学生たちを守るために戦ってきた。
Even their die-hard fans can't pretend this was a good game.
(そのチームに)忠実なファンにも、それが良い試合だったとは主張できない。
How to turn customers into die-hard fans
顧客を忠実なファンに変える方法
# 本か何かのタイトルで、「普通の顧客を何があっても顧客であり続けてくれる熱心な顧客に変えるノウハウ」という意味です。

"die-hard" の由来

"die-hard" という名詞(あるいは形容詞)は、"die hard" という動詞句に由来しています。 動詞句 "die hard" から名詞や形容詞の "die hard" が生まれた時期は19世紀半ばであると考えられています。

動詞句の "die hard" の意味は次のようなものです:

  1. 圧倒的・絶望的な状況にあっても諦めない
  2. しぶとい、なかなか降伏しない、(主義主張や習慣などが)消滅しない
  3. 長々と苦しんだ末に死ぬ
Old habits die hard.
古い習慣はなかなか消えない

動詞句 "die hard" は "die(死ぬ)" という語が使われてはいますが、人が死んだり主義主張など消滅したりすることよりも、苦境にあって生き続けることや、主義主張などが消滅しそうで消滅しないことを意味するケースが多いようです。 動詞句としての "die hard" の説明に "continue to exist(存在し続ける)" という表現を用いる辞書もあります。

その一方で次の用例では、"die hard" の本質的な意味が「死なない/消滅しない」ではなく「死ぬ」です。
Vera Cooney died hard. She was strandled first(...)The starangling didn't kill her. She was still alive and she was stabbed three times in the chest.
ベラ・クーニーは苦しんだ末に死んだ。 彼女はまず首を絞められ、(苦しんでいる描写を省略)。 彼女はそれでは死ななかった。 彼女はまだ生きていたが胸部を3回刺された(それで死んだ)。

動詞句 "die hard" の "hard" の意味

動詞句 "die hard" の "hard" は「しかたなく、ゆっくりと、苦労しながら」という意味です。

"hard" には「固い」は「ハードな」などの形容詞としての意味のほかに、「激しく」とか「熱心に」など副詞としての意味もありますが、動詞句 "die hard" の "hard" は形容詞ではなく副詞です。

ただ、"hard" が「しかたなく、徐々に、苦労しながら」という意味で使われる場合の用例として辞書に挙げられているのが "die hard" ばかりなので、"hard" の「しかたなく、徐々に、苦労しながら」という意味が "die hard" 専用の意味なのではないかという気もします。