「ハイ・ファンタジー」と「ロー・ファンタジー」の意味・違い・作品例

ファンタジー作品のサブ・ジャンルとして「ハイ・ファンタジー」と「ロー・ファンタジー」という区分がありますが、この2つはどのように違うのでしょうか?

ハイ・ファンタジーとは

ハイ・ファンタジーとは、現実世界ではない異世界を舞台とするファンタジー作品のことです。

例えば、人が当たり前のように魔法を使う別世界やオークやゴブリンなどの魔物が闊歩する異世界を舞台に描かれる作品がハイ・ファンタジーです。

異世界との接点として現実世界が登場する作品であっても、作品の主舞台が異世界であればハイ・ファンタジーに分類されます。

ハイ・ファンタジー作品の例

ハイ・ファンタジーの例としては、(異論もあるでしょうけれど)次のようなものが思い浮かびます:
  1. ドラゴン・クエスト(ゲーム)
  2. ファイナル・ファンタジー(ゲーム)
  3. Bastrd!(マンガ)
  4. ベルセルク(マンガ)
  5. Hunter×Hunter(マンガ)
  6. ファイブスター物語(マンガ)
  7. トリコ(マンガ)
  8. 風の谷のナウシカ(ジブリ・アニメ)
  9. 天空の城ラピュタ(ジブリ・アニメ)
  10. ロードス島戦記(小説)
  11. 指輪物語(小説)

ロー・ファンタジーとは

現実世界という舞台の中に非現実的な要素を持ち込んだ作品がロー・ファンタジーに分類されます。

例えば、日本の高校生が超能力に目覚めるとか、異世界から侵入して来たモンスターと自衛隊が戦うとかいった作品がロー・ファンタジーです。

作品世界の基本的なルールは現実世界のもので、そこに現実のものとは異なる法則を持ち込む(*)のがロー・ファンタジーだということになります。
(*) 質量保存の法則無視・神様が実在していて世界に干渉する・消費税を増税して景気が良くなるなど。

ロー・ファンタジー作品の例

ロー・ファンタジーの例としては、(異論もあるでしょうけれど)次のようなものが思い浮かびます:
  1. ドラえもん(マンガ)
  2. 寄生獣(マンガ)
  3. 幽遊白書(マンガ)
  4. 絶対可憐チルドレン(マンガ)
  5. 東京グール(マンガ)
  6. リングにかけろ(マンガ)
  7. 黒子のバスケ(マンガ)
  8. テニスの王子様(マンガ)
  9. うる星やつら(マンガ)
  10. 金色のガッシュ(マンガ)
  11. ゲームセンターあらし(マンガ)
  12. 名探偵コナン(マンガ)
  13. 紅の豚(ジブリ・アニメ)
  14. トトロ(ジブリ・アニメ)
  15. 千と千尋の神隠し(ジブリ・アニメ)
  16. おジャ魔女ドレミ(名作アニメ)
  17. ウルトラマン(テレビ)
  18. 仮面ライダー(テレビ)
  19. 誰も知らない小さな国(児童文学)
  20. ピノキオ(童話)
  21. 銀河英雄伝説(小説)
  22. スーパーマン(映画)
  23. スパイダーマン(映画)
  24. バットマン(映画)
  25. 女神転生(ペルソナ)シリーズ(ゲーム)

マンガにはハイ・ファンタジーよりもロー・ファンタジーが多いようですね。

「ロー・ファンタジー」のもう1つの意味

「ロー・ファンタジー」は「登場人物の能力に現実味がある」という意味に使われることもあります。 「ロー・ファンタジー」がこの意味で使われる場合、例えば「邪神を相手に一人で戦い勝利を収める」というような話は「ロー・ファンタジー」には該当しません。

「ハイ/ロー・ファンタジー」という言葉の成り立ち

「ハイ・ファンタジー」という言葉は、ロイド・アレクサンダーという米国のファンタジー作家による造語だとされています。 彼は 1970年ごろに発表した "High Fantasy and Heroic Romance" というエッセイの中で初めてこれらの言葉を用いました。

ロー・ファンタジーの由来は定かではありませんが、ハイ・ファンタジーに対立する概念として自然に(著名人の発案によらずに)発生したのかもしれません。

「ハイ/ロー・ファンタジー」の境目は不明瞭

ハイ・ファンタジーとロー・ファンタジーの境目は不明瞭です。 例えば、現実世界と異世界の両方を舞台とする作品は分類が不可能ですし、パラレルワールドを舞台にする作品で異世界度がどの程度の辺りからハイ・ファンタジーに分類されるのかも不明です。 ドラえもんで舞台が22世紀のときの話はハイ・ファンタジーとロー・ファンタジーのどちらなのでしょうか?

したがって、ハイ・ファンタジーとロー・ファンタジーの区別にあまり神経質になる必要はありません。