名詞・名詞句・名詞節とは

文法において、とは単語1つ、とは複数の単語、そしてとは主語(S)と動詞(V)という構造が1つのグループとして機能しているものを指します。

したがって、単語1つで名詞としての役割を果たしているのが「名詞」、複数の単語が集まって(ただし「主語+動詞」という構造を含まず)1つの名詞として機能しているのが「名詞句」、「主語+動詞」という構造を含む単語のグループが1つの名詞として機能しているのが「名詞節」だということになります。

名詞の語・句・節の例は次の通りです:

名詞(語)の例

太字の部分が名詞です。
"Cats are better pets than dogs."
(猫の方が犬よりも良いペットだ)
"God is there."
(神はそこに在る)
"Time is money."
(時はカネなり)

名詞句の例

厳密には、"a cat" という「冠詞+名詞」だけでも名詞句です:
"A cat is pregnant."
(猫が妊娠している)
「冠詞+名詞」だけでも名詞句になるくらいですから、「形容詞+名詞」という組み合わせも名詞句になります:
"Black cats are great animals."
(黒猫は偉大な動物だ)
「名詞+形容詞句」というように名詞の後ろに形容詞句が来るという組み合わせの名詞句もあります。 単語グループ("Cats with black fur")の核となる語("Cats")が名詞であるために、単語グループ全体が名詞として機能します。
"Cats with black fur bring good luck."
(黒毛の猫は幸運をもたらす)
次の例は「名詞+形容詞節(=関係詞節)」という構造の名詞句です。 考え方は「名詞+形容詞句」と同じです。
"Cats that have black fur bring good luck."
(黒毛の猫は幸運をもたらす)
次の例文では、不定詞の名詞的用法 "to think" が "need" の目的語になっています。 「to + think」という単語2つが集まって、目的語という名詞の役割を果たしています。
"I need to think."
(考える必要がある)

上の例文と次の例文を比較してみましょう。 こちらの不定詞 "to think" は形容詞的用法です。

"I need time to think."
(考える時間が必要だ)

名詞節の例

"They say that the taste of vengeance is bittersweet, but I find it to my liking."
(復讐の味はホロ苦いと言うけれど、私はこの味が気に入ったわ)

上の文では "the taste of vengeance is bittersweet" という「主語+動詞」を含む単語の集まりが that に導かれて "say" の目的語になっています。

"I find it to my liking" というのは名詞節とは関係がありません。 文脈の都合で登場しているだけですが、いちおう説明しておきますと、この部分は第5文型で、"to my liking" が補語に当たります。 「it = to my liking」だというわけです。

次の文は that に導かれる名詞節が目的語ではなく主語になっている例です。 It は形式主語で、It の中身は that 以下です。
"It was funny that he too forgot where he hid it."
(彼自身もそれを隠した場所を忘れていたのが可笑(おか)しかった)