「アンデッド」の意味

ロール・プレイング・ゲーム(RPG)や漫画、小説、映画などで「アンデッド」という言葉が使われているのを見かけますが、この「アンデッド」はどういった意味なのでしょうか?

「アンデッド」は "undead"

「アンデッド」を "undead" という英語をカタカナで表記したものです。

"undead" の意味

"undead" は「もはや生きていないが超自然的な力により活動する力を付与された」という意味の形容詞です。 「不死の」と訳されることもあります。
"Not all undead creatures are evil."
(すべてのアンデッドが邪悪なわけではない)
"undead" には名詞としての意味もあります。 名詞として使われる "undead" は「もはや生きていないが超自然的な力により活動する力を付与された存在」という意味になります。
"Life(?) as an Undead"
(アンデッドとして生きる(?)人生)

"undead" の語源

"undead" という語は、「死んでいる」という意味の "dead" に否定を意味する "un-" という接頭辞がくっついてできています。 つまり「生きてはいないが死んでもいない」状態だというわけです。

形容詞としての "undead" が登場したのは14世紀ごろです。 "undead" が名詞として使われ始めたのは20世紀になってからです。

アンデッドの具体例

アンデッドの代表例はゾンビでしょう。 死体が不思議な力で再び動き出すというのは「もはや生きていないが超自然的な力により活動する力を付与された存在」というアンデッドの定義とぴったり一致します。

RPG・小説・映画などに登場する他のアンデッドとしては、ヴァンパイア(吸血鬼)や、ミイラ男、リッチ、スケルトン(骸骨のモンスター)、ドラゴン・ゾンビ(ドラゴンがゾンビになったもの)などが挙げられます。 肉体を持たない幽霊(ゴースト)などもアンデッドに含まれます。

アンデッドの定義や能力は小説・漫画・ゲーム・映画ごとに様々に異なりますが、一般的にゾンビとスケルトンは知能が低く動きも遅い雑魚モンスターです。 ゾンビが恐ろしく描かれる場合も、個体ではなく群れとしての恐ろしさや増殖力の恐ろしさに焦点が置かれます。

ヴァンパイアやリッチは、高度な知性と魔力を有する非常に厄介な存在として描かれるのが常です。

アンデッドの成り立ち

アンデッドとは上述のように「超自然的な力により活動する力を付与された存在」のことですが、この「超自然的な力」も様々で、なんらかの理由で特定の場所に発生した魔力であったり、魔法使い本人の魔力であったり、悪魔との契約であったりします。

面白いところでは、ヴァンパイアやゾンビを伝染病と解釈する漫画や映画や小説も存在します。 ただし、こういう解釈が用いられるのはファンタジー物ではなくホラー物です。 ファンタジーの世界では、アンデッドの発生理由は常に魔法です。

ゾンビとスケルトンの違い

ゾンビとスケルトンの違いは肉が付いているかどうかです。 RPGによっては、ゾンビには槍や刀などが効くけれども骨だけのスケルトンには効きにくいという設定になっていることがあります。 槍や刀が効きにくいスケルトンにはハンマーが有効です。

リッチについて

リッチは強力な魔法使いや王様が不死を望んで、自らの魔力によりアンデッドになったという存在です。 自分の力で不死を得たほどですから、強力な力の持ち主で、ゾンビやスケルトンなどと違って知性も人並み以上です。 当然、魔法も使えます。

リッチは肉が付いている場合もありますが、ほとんど骨だけであることもあります。 リッチになってから何百年も経つうちに肉が落ちてくるのでしょう。

ちなみに、ファンタジー以外の場面において「リッチ(lich)」という語は単に「死体」あるいは「肉体」という意味で使われます。

グールについて

ゲームによってはグールがゾンビと似たようなアンデッドとして扱われることがありますが、本来のグールはアンデッドではありません。 グールは「食屍鬼」という別名からも明らかなように死体を食べる鬼です。 グール自体は生きている存在です。

ただし、グールの「食屍鬼」としてのイメージが広まったのはアラビアン・ナイト(千夜一夜物語)が西洋に紹介されて以降のことです。 アラブ世界における当初のグールは、死体を食べるだけでなく、生きている人を食べたり盗みを働いたりもする悪魔という位置づけでした。

つまりグールは、「悪魔 → 死体専門の鬼 → アンデッド」という具合にイメージが変わってきているとうことになります。