2018年9月に日本で公開された映画「MEG ザ・モンスター」。 この映画タイトルの「MEG」とは一体どういう意味でしょうか?
1.「MEG」は "megalodon"
「MEG」は "megalodon" という英語の先頭の3文字です。
2. "megalodon" の概要
2.1. メガロドンとは
"megalodon" は、260万~2300万年前の太古の昔に生息し、今では絶滅したと考えられている巨大ザメです。 カタカナ表記は「メガロドン」。2.2. 大きさと泳ぐ速さ
メガロドンの最大体長は13m~25mと推定されています。 参考までに、これまでに確認されているホオジロザメの最大体長は6.1m、ジンベイザメ(大人しい)の最大体長は12.65mです。
メガロドンの泳ぐ速度は推定18km/h。 イルカ/小型のクジラ/アザラシ/アシカ/ウミガメなどを捕食していたと考えられています。
2.3. "megalodon" という言葉の意味
"megalodon" の意味は「大きな歯」です。
"megalodon" という語は、古代ギリシャ語の μεγάλος(megálos)と ὀδών(odṓn)から成ります:
- μεγάλος(megálos)・・・ 大きな
- ὀδών(odṓn)・・・ 歯
3. メガロドンは現存する?
メガロドンは気候や生態系の変化のために絶滅したと考えられます。 ですが、20世紀に入ってからも「メガロドンを目撃した!」という報告が数件なされています。
オオナマケモノ(メガテリウム)やネッシーや雪男やなどと同じようにメガロドンも、「絶滅した巨大動物が現代にも生きている?」とか「あの幻の動物はやはり存在していた!?」というロマンティックな(あるいはオカルティックな)空想をかき立てる存在です。
しかし残念なことに、メガロドンがどこかの深海に今もなお潜む可能性は薄い。 メガロドンは温かい海に住むため、水温が低い深海ではおそらく生きられません。
4.「MEG ザ・モンスター」の原題と邦題
4.1. 原題
「MEG ザ・モンスター」の原題(元の英語のタイトル)は "The Meg" です。
4.2. 邦題
邦題(日本語のタイトル)の「MEG ザ・モンスター」を英語の文法に即して解釈するなら同格表現で、その意味は「モンスターであるMEG」です。
原題で "Meg" に付く "the" が撤去されたのと併せて、原題に比べて邦題は "Meg" が固有名詞(個体の名前)という感じ。
作中に登場するメガロドンが1匹だけで、そのメガロドンが作中で "Meg" と呼ばれているのなら、邦題「MEG ザ・モンスター」は秀逸だと思います。