目次
1. 直訳
"All I can see is you." の直訳は「私の見える全てはあなたです」です。
2. 意味
"All I can see is you." が言わんとするのは、「あなたしか見えない」あるいは「私の目にはあなたしか映らない」という心情です。
私の心の中があなたのことで一杯で、あなたのことばかり考えている。 気付けばあなたを目で追っている。 そんな状況です。
3. 文法的な構造
3.1. 全体
"All I can see is you." は第2文型(SVC)です。
- S(主語)・・・ All I can see(私の見る全ての物)
- V(動詞)・・・ is(~である)
- C(補語)・・・ you(あなた)
"All I can see" について次で説明します。
3.2. all I can see
3.2.1. 分解すると?
"all I can see" は "all" と "I can see" から成ります:
- all ・・・「全ての物」を意味する代名詞
- I can see ・・・「私は見える」を意味する関係詞節。 "all" を修飾する。
"all I can see" の "all" と "I" の間には、関係代名詞の "that" が省略されています。
関係代名詞についてここでは触れませんが、"all (that) I can see" で「私に見える全ての物」です。
3.2.2. どうして主語になれるの?
"all I can see" では、"all" が本体で "I can see" は飾り(修飾語句)です。
本体である "all" は代名詞で、は文の主語になれます。
本体である "all" が文の主語である場合、"all I can see" も全体として見た場合には文の主語です。
乱暴な言い方をすると、"all I can see" の和訳が「私が見える物」という具合に「物」で終わるので、"all I can see" は名詞や代名詞の類(たぐい)であり、よって文の主語になれます(目的語にもなれます)。
3.2.3. "I can see" を取り除くと?
"All I can see is you" の "I can see" を除去した "All is you." も正しい英文です。 次の通り:
All is you.
すべてはあなただ。
正しい英文ではありますが、恋愛というより宗教や哲学という雰囲気です。 そんな雰囲気になるのは、"I can see" を伴わない "all" が無制限にこの世のあらゆるものを指し示すためです。
"All" に "(that) I can see" を加えて "all" が指し示す範囲を限定し「わたしに見える範囲内に限りすべて」とすると、「私にはあなたしか目に映らない」とロマンティックな文になります。