"forget me not" の意味

1. 英文 "forget me not"

1.1. 意味

"Forget me not.(フォゲット・ミー・ノット)" は英文で「わたしを忘れないで」という意味です。

1.2. 解説

"Forget me not." は否定の命令文(~するな)です。

"Forget me not." は否定の命令文として古風な言い方で、現代の英語に書き直すと "Do not/Don't forget me."です。

"Forget me not." の類似表現

"Forget me not." と文法的に似る表現に例えば、聖書にも使われる古風な表現 "Fear not." があります。

"Fear not." は現代英語では "Do/Don't not fear." です。
"Fear not." も "Do not fear." も意味は同じで「恐れるな」ですが、"Fear not." は「恐れることなかれ」と訳すと、古風な雰囲気になります。
また、現代においても冗談ぽく "~ not." を用いた言い方をすることがあります。
E-mail me not.
私に電子メールを送ることなかれ。

上の例文中の "E-mail" は「電子メールを送信する」を意味する動詞です。 上の文を現代的な表現に直すと、"Don't e-mail me." です。

2. 植物名 "forget-me-not"

"forget me not" の各語をハイフンでつなぐ "forget-me-not" は名詞で、「ワスレナグサ(勿忘草)」と呼ばれ可愛らしい花を咲かせる観賞用の園芸植物を意味します。

2.1. "forget-me-not" の複数形

「忘れな草」を意味する名詞 "forget-me-not" には複数形があります。 複数形は、"forget-me-not" の末尾に複数形を表す "-s" を付けて "forget-me-nots" です。

2.2. "forget-me-not" の学名

"forget-me-not" の学名(属の名)は "Myosotis" です。 Myosotis 属の植物が "forget-me-not" と呼ばれます。
「ワスレナグサ」は和名(日本での通称名)で、"forget-me-not" は英名(英語圏での通称名)です。 どちらも学名ではありません。

学名 "Myosotis" は、「ネズミの耳」を意味する古代ギリシャ語「μυοσωτίς (muosōtís)」に由来します。

2.3. "forget-me-not" の花言葉

"forget-me-not(ワスレナグサ)" の花言葉は、「真実の愛」と「私を忘れないで下さい」です。 これらの花言葉は、英名 "forget-me-not" に込められる意味「私を忘れないで」に由来します。

2.4. "forget-me-not" → 「ワスレナグサ」の経緯

和名「ワスレナグサ」は "forget-me-not" に由来します。 川上滝弥という明治時代の植物学者が英名 "forget-me-not" から和名「ワスレナグサ」を考案しました。
"forget me not" が『忘れるな』という意味で、"forget-me-not" が植物なので、「忘れるな+草=ワスレナグサ」としたのでしょう。

2.5. 英名 "forget-me-not" の由来

ワスレナグサの英名 "forget-me-not" は、「ワスレナグサ」を意味するドイツ語 "Vergissmeinnicht" に由来します。
"Vergissmeinnicht" は「私を忘れないで」を意味するドイツ語 "Vergiss mein nicht." を1語にまとめた言葉だそうです。

「わたしを忘れないで」が花の名前に使われるようになった由来はドイツの伝承にあると言われます。

ドイツの伝承①

ドイツ神話の神が全ての植物に名前を付けていたとき、まだ名前を与えられていない小さな植物が「神様、わたしを忘れないで!」と叫びました。 そこで神は「よし、それをお前の名前にしよう。 今日からお前は『私を忘れないで』だ」と応じました。

ドイツの伝承②

似たような話が、もう1つあります。 創造神がすべての花の色を決定し終えたと思ったとき、「わたしを忘れないで」という小さなささやき声が聞こえました。 残っている色はごく少量の青色だけだったのですが、ワスレナグサは喜んでその淡い青色を身にまといました。

ドイツの伝承③

15世紀のドイツでは「花をその身に付けた者は恋人に忘れられることが無い」と考えられていました。 そんな時代に1人の騎士と貴婦人が川岸を散歩していて、川辺に花が咲いているのに気が付きました。

そこで騎士は貴婦人のために花を摘んだのですが、着ていた鎧の重さのために川に落ちてしまいました。 鎧の重さゆえに溺れつつも騎士は、摘んだ花を貴婦人に放り投げ「私を忘れないでくれ」と叫びました。

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