質問. クリスマス・シーズンになると見かける言葉「ノエル」の意味を教えて下さい。
回答.「ノエル」の意味は「クリスマス」などです。 人名としても用いられます。
詳しくは以下をご覧ください。
1. アルファベットに戻すと
カタカナ語「ノエル」をアルファベットに戻すと "Noël" または "Noel"。 "Noël" はフランス語で、"Noel" は英語です。
"Noël" も "Noel" も、基本的には文中でも大文字で始まります。
2. 詳しい意味
フランス語 "Noël" と英語 "Noel" は、ほぼ同じ意味です。
"Noël" と "Noel" は次のように使われます:
- 「クリスマス、クリスマス・シーズン」の意味で
- 「クリスマス・キャロル」(1) の意味で
- 男性の下の名前(ファースト・ネーム)として(2)
- (英語 "Noel" で)女性の下の名前として(3)
- 苗字として(4)
- 地名として
(1)「クリスマス・キャロル」の意味での "Noel/Noël" は普通名詞。 文中では "noel/noël" と小文字で始まる。
(2) クリスマスの時期に生まれた子供の名に、よく使われる。
(3) 英語では男性にも女性にも "Noel" が用いられる。 フランス語では、男性名に "Noël"、女性名に "Noëlle" を用いるのが一般的。
(4) 父親の下の名前を子供が苗字として使ったのがきっかけとされる。「ノエル」に「ケーキ」の意味は無い
"Noël" にも "Noel" にも、「クリスマスのケーキ」という意味はありません。
でも、クリスマスに食べるケーキ「ブッシュ・ド・ノエル(bûche de Noël)」の「ノエル」は "Noël" です。
「ブッシュ・ド・ノエル」の意味は「クリスマスの丸太」。 "bûche" はフランス語で「丸太」を意味する。
3. "Noël/Noel" の語源
2.1. 語源
フランス語 "Noël" も英語 "Noel" も、語源を突き詰めると「誕生日」を意味するラテン語の名詞 "nātālis" に行き着きます。
誰の誕生日かと言えばイエス・キリストの。 「神の誕生日」を意味するラテン語 "nātālis diēs" の "nātālis" が "Noël" や "Noel" の語源です。
2.2. 語源から現代語に至るまで
ラテン語 "nātālis" から古フランス語 "Noel" が生まれ、その "Noel" が現代の英語とフランス語に受け継がれました。
現代語の "Noël" と "Noel" が生まれるまでのルートは次の通り:
フランス語 "Noël"
- ラテン語 "nātālis"
- 古フランス語 "Noel"
- 中世フランス語 "Noël"
- 現代フランス語 "Noël"
英語 "Noel"
- ラテン語 "nātālis"
- 古フランス語 "Noel"
- 中世英語 "Nowel"
- 現代英語 "Noel"
現代フランス語 "Noël" の "o" の上の点2つが取れて現代英語 "Noel" が生まれたのではなかったのです!